手づかみ食べのメリット・デメリット

手づかみ食べのメリット・デメリット

手づかみ食べのメリット

食べものを目で確認し、手でつかみ、口に運び、においや味を感じながら、噛んで飲み込むといった一連の動作で脳が刺激されます。 

おもちゃでの遊びのように目や口や指先の運動だけでなく、食事では五感をフルに活用できます。 

口育、脳育、知育など、あらゆる方法が唱えられていますが、毎日3食やってくる食事の時間での手づかみ食べは、赤ちゃんの成長にとって非常にプラスになります。 

また、「補完食」という言葉もWHOで出されています。 

卒乳時期に向け、母乳やミルクで不足してくる栄養やエネルギーを補う役割が大きくなっていくので、赤ちゃんが自ら「食べたい」という欲求が自然と高まってくるのです。 

自分で食べたいものを食べたいだけ食べる!という食事そのものの喜びを味わえる重要なタイミングです。 

「つかめた」「飲み込めた」「美味しい」「お腹いっぱい」などたくさん嬉しい体験がつまっています。

また、全部を食べさせていた頃と違って、自分で食べてくれるので、おうちの方も一緒に食事をとりやすくなります。 

「食事の時間が好き」という気持ちができると、後々やってくるイヤイヤ期の偏食も対策しやすくなるかもしれません。

赤ちゃんと一緒に食事を楽しみましょう! 

 

手づかみ食べのデメリット

手づかみ食べを進めたいけれど、一番憂鬱なのは衣服や周囲が汚れることかと思います。 

赤ちゃんは食べ物を握ったり、つぶしたり、投げたり、落としたり、塗り広げたりします。 

どれも赤ちゃんにとっては実験で「こうするとどうなるのかな?」と確認しています。 

食事の時間を通じて、味だけでなく、温度、感触、距離感、速度、力加減、においなどをインプットしています。 

同時に、おうちの方の反応も見ています。 

環境を整備してある程度は見守りましょう。 

食事中に立ち上がる、食べ物を投げるなど、どうしても良くない行動は冷静に繰り返し伝えることで、早めに伝わり辞めていきます。

もちろん、個人差はあります。

おうちの方も赤ちゃんも食事の時間が嫌にならないように関わりましょう。

 

記事監修:小児科医 土持 太一郎 先生

小児科医として総合病院に勤務。講演や勉強会、コロナ対策など院外でも幅広く活躍中。

 

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