コラム
手づかみ食べのための環境と注意点
手づかみ食べを進めるための環境
豆椅子やハイチェアを用意して、正しい姿勢で食事に臨ませるようにしましょう。
正しい姿勢とは、背筋を伸ばして深く腰掛けた状態で両足が床や板にきちんと付いて安定した状態のことです。
膝が上がっているとお腹が圧迫されるので、座面を高くしましょう。
食後の片付けをスムーズにするためのアイテムとしては以下のようなものがあります。
【アイテム例】
・テーブルマット一体型のこぼれても一緒に洗えるタイプのお皿
・ひっくり返さないための吸盤付きタイプのお皿
・落下防止ストラップ(トイホルダー、マグホルダーなど)
・ポケットの付いたお食事エプロン(ビブタイプ、長袖タイプなどがあります。)
・床に敷くレジャーシートやマスカー、新聞紙など
・手や口を拭けるお手拭きやガーゼ
・テーブルや床を拭く台拭き
・食事後の着替え
様子を見ながら、赤ちゃんやおうちに適したグッズを揃えてみてはいかがでしょうか。
よりおおらかな気持ちで見守れるようになるかもしれません!
手づかみ食べをする上で気を付けるべきこと
まだ自分で食べることに慣れていないので、たくさん口に入れてしまったり、噛まずに飲んでしまうなど、窒息の危険があります。
赤ちゃんの食事中は目を離さないことが大切です。
泣いている時や、食事以外のことに気を取られている時は食事を中断しましょう。
おもちゃやテレビを活用することは、目線がそれて危険なので避けます。
おやつのあげすぎに注意し、お腹が空いている時に食事に集中させましょう。
嫌がる場合は、お腹が空いていない、眠い、食べたいものではない、味や温度が気に入らないなど何か理由があると考えましょう。
水分を取りながら食事をすることも重要です。
パンなどを食べていて唾液が少なくなってきたり、口にたくさん入れたりすると、飲み込めず喉に詰まってしまうことがあります。
窒息の危険があるので、次のような食品を与える時は手を加えたり、特に注意して安全な状態にした上で与えましょう。
・丸くつるっとしているもの
・粘着性が高く、唾液を吸収して飲み込みづらいもの
・固く、噛みきりにくいもの
年齢で与える可否を区切っている食品もあります。日本小児科学会( jpeds.or.jp )のHPを参照してください。
記事監修:小児科医 土持 太一郎 先生
小児科医として総合病院に勤務。講演や勉強会、コロナ対策など院外でも幅広く活躍中。